2015年 算数オリンピック ファイナル

こんばんは。本日はバイトをはしごして、疲労困憊です。

なので、さらっと本題に入ってしまします。

 

そろそろ算数オリンピックで使う技もほとんど出切ってしまったように思いますので、今回の問題は解ける方も多いんじゃないかと思います!

 

今回は2015年の算数オリンピック ファイナルからの出題です。

見事正解を勝ち取ってください。

 

【問題】難易度:★★★★☆

図のような図形がある。図において、BC=DEのとき、三角形ABEと四角形BCDEの面積比を求めよ。

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【解説】↓

 今日も順序立てて考えていきましょう。思考する際の「型」もある程度身についてきたのではないでしょうか?

なんども言っていますが補助線や補助図形は天啓が舞い降りてくるわけではありません。深い思考と経験の先に見つかるものです。

 

1・【鉄則その1・図は自分で描く】

今回の図は正確に描いてしまうと四角形BCDEが細長くなってしまいます。図がごちゃっとしない程度にデフォルメして描くといいでしょう。次のステップを踏んだ後、特徴をつかんで図を修正するとうまくデフォルメできると思います。

 

2・【鉄則その2・数値を書き入れる】

 今回特筆すべきは、140°と160°の使い方ですが、どちらも有名角ではありません。これは●+×=60°を導くためのダミーです。

 また、BC=DEであることを忘れないように注意です。

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3・【鉄則その3・関連性を探る】

明らかに煩わしい形をしている四角形BCDEですが、意味深な等辺と和が60°になる角の情報が得られていますから、くっつけてしまいましょう。「飛び地にある角度は1箇所にまとめる」というのは頻出ですね。

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するとこのように正三角形の内部に正三角形が収まっているような図が得られます。

ここで、問題の問いは三角形ABEとの面積比ですから、三角形ABEを思い出してやりましょう。

 

一辺がBEの正三角形がキーになっていそうですから、下の図のような関係を使ってやりましょう。

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よって、ここから先は正三角形の面積に関して議論していけば良くなりました。

上の図のように、正三角形BEFと正三角形BEHは合同なので面積が等しいです。

 

議論すべき二つの図形に関する関係式を得るために、図形を分割し、変形していくと下のような図形の足し算が成り立ちます。

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ここで、二つの正三角形の面積比が下のようになっていることに注意しましょう。

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すると、正三角形BEHの面積は27に相当しますから、四角形BCDE3つ分の面積が27ー16=11とわかります。

 

したがって、

(三角形ABEの面積):(四角形BCDEの面積)=9:(11/3)=27:11

と求められます。

 

【まとめ】

  • 飛び地にある角度はとりあえず1箇所にまとめてみる
  • 面積比を考えるときは基準を作る(今回の場合は一辺が3cmの正三角形を9とした)

今回は以上です。お疲れ様でした(本当に疲れた)。

以下の関連問題にも是非チャレンジを!