成毛氏の著書から学ぶ「STEAM」素養とは?
こんにちは。
宣言通り今日は外出しました!(といっても近所のカフェに行っただけ)
金欠学生を極めてしまっているので最寄駅から電車に乗るのさえ億劫に(情けない)
なので今日は少しばかり脱線して本の紹介を。(最後にいつも通り問題も載せておきます!)
元マイクロソフト社長の成毛眞 氏の『AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である』です。
この本自体は2017年1月に出た本で新しくは無いですがオススメの1冊です。
内容自体は著者のSNSや対談など、ネットを漁れば普通に手に入る情報ばかりなので有識者にとってはありがたく無いですが、「STEAMって?」「最近AIが話題だな」と言うような初学者にオススメです。私のような初学者にとってはまとめてあることが価値なのです。
最初に言っておくと、この本はタイトルが過大で、人生戦略についてなんてほとんど触れられていません!それでも良いんです!
そもそも「STEAM」とは何かというと、
「S:科学」「T:技術」「E:工学」「A:芸術」「M:数学」の英単語の頭文字をつなげた造語で、これからの世界を生きてゆくために重要な素養のことです。
AIが進化して「近いうちに半数近くの仕事がAIに奪われる」なんてことを耳にしたり口にしたりしているでしょう。さらに、今後は「AIを使う人間」と「AIに使われる人間」に分かれてしまうのです。
もちろん、皆さんはAIに使われたり、仕事奪われたりするなんて嫌ですよね?それならSTEAMが必要だね。って内容です。
この中のいくつかについて僕の見解も述べておきます。
一番つかみどころがない「A:芸術」ですが、これからの芸術は全てがアナログな世界で完結するとは限りません。わかりやすい例でいうと、プロジェクションマッピングや最近話題のチームラボの施設に代表されるデジタルアートは「A:芸術」の素養だけではどうしようもありません。プログラミングのスキル(「E:工学」)も必要ですし、映像の投影には「M:数学」の素養も必要になりますね。
また、AIを使う側に回るには「AIは何ができるか」を知らないといけません。AIの学習システムにも様々ありますし、それぞれに得意不得意があります。人間の脳を数学的なモデルによって模擬しているにすぎません(人間の脳を埋め込んだサイボーグのようなものを想像していたら大間違いです)。つまり、「M:数学」ができない(わからない)ということはAIを使うことなんて一生できない。ということを意味します。「数学なんてどこで役に立つの?」「僕は文系だし数学いらないや」なんて言ってる人の大半はAIに使われてしまうでしょう。
ここに例を挙げればキリがありませんが、これからの娯楽や仕事にテクノロジーが入り込んでくることは必然です。
娯楽から最大限に楽しみを享受し、そして、仕事においてテクノロジー(AIなど)を使いこなす(単純労働に従事しない)ためには「STEAM」が必要だと簡単に想像がつくでしょう。
まとめに入ります。この本に書いてあることは、
- STEAMがなんで必要なのか?
- AIが仕事を奪うぞ
- 日本のSTEAM教育は遅れている
- イノベーターはSFやゲームが好き
- 今後の指針となる良書
です。Kindle版も出ているので気になった人は下のリンクからどうぞ。
では最後に今日の問題です。2005年の算数オリンピック ファイナルから少し改題して出題します。
今回は正解を導く図を得るまでにかなりの試行錯誤が必要です。すぐ下に解説があるのは面白くないので、解説はまた後日!
ぜひチャレンジしてみてください。正解を導くことよりも試行錯誤の過程に価値があります。
算数オリンピックや中学入試の図形問題は「STEAM」とも深く関わりがあります。「M:数学」はいうまでもありませんが、例えば、美しい幾何学模様などは「A:芸術」に関連しますね。「S:科学」「T:技術」「E:工学」にどのように関連するかは皆さん自身で考えてみてください。このように答えがない問いに対して思考を巡らすことも価値ある訓練になるでしょう。
【問題】難易度:★★★★★
図のような台形ABCDと台形EFGHの面積の比を求めてください。
ただし、AB=AD=EH、BC=EF=GHです。