休憩問題2

こんにちは。

 

当ブログをお読みの方は「算数オリンピックってめちゃくちゃむずいな」って感じている方も多いと思います。

算数オリンピックでは90分で10問ほどに取り組まなければなりません(全部に手をつけることは難しいかもしれませんが・・・)。つまり、それなりに易しめの問題も中には含まれているわけです。

 

図形問題では難問が出ることが多いですが、たまにサクッと解けてしまう問題が出題されます。

第1回休憩問題はこちら↓


今日は休憩問題第2回として、算数オリンピックでは比較的易しめの問題を用意しました。2012年のトライアル問題(予選)です。

とはいえ、算数オリンピックの難問も今日のような易しめの問題で使う発想とあまり変わりがありません。難問といえど基礎の組み合わせなのです。

 

【問題】難易度:★★☆☆☆

長方形ABCDにおいて、辺BC上にAD=AEとなるような点Eをとる。ここでAD=12cm、DE=4cmである。このときBEの長さは?

 

【解説】↓

 YouTubeに簡易版の解説を載せてみました。(2020/08/26)

詳しい解説はいらないや!という方はこちらをご覧ください。


【シンプルな良問】算数オリンピック 2012年 トライアル 【長さの問題】

 

ではいつも通り順番に見ていきましょう。冗長になりすぎない程度に。

 

まずは”【鉄則その1・図は自分で描く】”のフェーズ。

下のような図が描けていればOK。先に三角形ADEを描いて、それを基準に長方形で囲むという手順が良いでしょう。図を描く手順も考えてみると図形のセンスは大幅にアップします。

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そして、"【鉄則その2・数値を書き入れる】"のフェーズ

長さに関する情報は初期状態では得られないので、角度の情報を書きれてあげましょう。

長さがわからないときは角度で。角度がわからないときは長さで攻めていくようにしましょう。

 

(●)+(×)=90°を利用すると、角DAEは●2つ分になっていることが分かります。

 

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さて、ラストは”【鉄則その3・関連性を探る】”のフェーズ。

等しい角が出てきたときは相似や合同と関連があることが多いです。この問題でも下のようにAからDEの中点に向けて補助線を入れると等しい角度を持つ三角形が現れます。

 

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見やすいように三角形だけ抜き出して見ましょう。

このように並べると三角形ADFと三角形DCEの相似比が3:1であるとすぐに見抜けます。

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よって、CE=2/3 cm

ここで安心せずにもう一踏ん張り。求めたいのはBEですから、

BE=12ー(2/3)=34/3 cm

となります。

 

いつもの問題より取り組みやすかったと思います。図形以外にも算数オリンピックでは頭の体操に適した問題がたくさんあるので興味があったら解いて見てください。

ブルーバックスの本から色々ネタが出ています。文庫サイズなので気軽に持ち歩けます。

 

 

では、お疲れ様でした。