2018年 東海中学校 4問目

こんにちは。

 

先日は二連続でオリジナル問題の投稿でした。

今日から再び算数オリンピックや中学入試問題の中から選び抜いた図解問題を紹介して行きます。

 

おつきあいよろしくお願いします。

今回は初めて灘中学以外からの出題。愛知県の東海中学校の今年の問題です。

 

東海中学・高校はあまり関東には名が知れてないのですが今でしょ!」の林修先生メルカリ社長の山田進太郎さん内閣総理大臣海部俊樹さんなどを輩出しています。(あとは私自身も・・・)

 

そんな母校の問題で面白い問題がありましたのでご紹介いたします。

 

【問題】

正方形ABCDの一辺の長さは2cmで、点E,Fはそれぞれ辺AB,辺ADの中点である。

EDとFCの交点をGとして、AGを引く。このとき以下の問いに答えよ

(1) 三角形BCGの面積は?(難易度:★☆☆☆☆)

(2) 角AGDの角度は?(難易度:★★★☆☆)

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【解説】↓

 面積の方は基礎的な内容なのでサラっと解説します。

三角形BCGの高さがわかれば面積はでますが、本質的に同様な”面積比”を利用した解法で行きます。

 

下図のようにFG:CGがわかれば、三角形BCFを基にして三角形BCGの面積を求めることができます。(三角形BCFは高さが2cmなので面積が出る)

 

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FG:CGを求めるためにはF,G,Cを含むアポロ型か砂時計型の相似を利用しましょう。下図のように補助線を引けば直ちにFG:CG=1:4が導かれます。

 

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よって、面積比も1:4となります。

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したがって、

(三角形BCGの面積)=(三角形BCFの面積)×(4/5)=1.6 (㎠)

 

 

ではやや難関の角度の問題です。いつも通りフレームワークに当てはめて行きましょう。図は(1)で描いているので、【鉄則その2・数値を書き入れる】からスタートして行きましょう。

 

具体的な角度はわかりませんが、よく図形を眺めると直角三角形AEDと直角三角形FDCの合同に気づきますので、下図のように●と×と直角マークを書き入れることができます。

さらに、▲と×の和は180°になります。

 

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お次は【鉄則その3・関連性を探る】のフェーズ。

まずは図中で無関係なところは省いて図を見やすくしましょう。

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ここで、角AGDを直接求めるのは難しそうです。

「角FGDは直角だとわかっているので角AGFを求めて足す」or「角AGEを求めて180°から引く」に2つがまず考えられます。

 

「和が180°になる角度が分散しているときは1箇所にまとめる」や「同じ辺の長さに対してくっつける」という頻出テクで攻めましょう。

等辺が増え、直線が生成されるという嬉しい状況を作れることを我々は知っているからです。 

 

三角形AGFを90ど回して辺AEにくっつけると・・・

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見事に直角二等辺三角形が姿を現します!!

よって、角AGD=135°とすぐにわかります。

 

皆さんも図形問題のテクに慣れてきましたか?

では本日はこの辺で。