2002年 算数オリンピック ファイナル

こんにちは。

 

僕は名古屋出身なのですが、大学進学を機に上京しました。(唐突)

名古屋もそれなりの都会で、東京はただその密度が高いだけと思っていましたが大違いでした。

遊びにしても学びにしても選択肢の数が名古屋とは大違い。(オンラインのものであればその影響を受けませんが。)

もし東京で生まれ育っていたらかなり違う人生になっていたと思います。

名古屋、ひいては地方にも東京と同じくらいオフラインの学びの選択肢が提供できたらいいのになぁ、と考える日々です。

 

 

さて、今回も算数オリンピックのファイナルからの出題です。

算数オリンピックはトライアルと呼ばれる予選が各地方で開催され、予選通過者がファイナル(決勝)に進めると言うものです。

さらにファイナルで好成績を修めると国際数学オリンピックに出れるんだっけな?(記憶が曖昧)

 

と言うことは、ファイナルの問題はそれ相応の噛みごたえのある問題ということです。

 

では早速問題を見て行きましょう。今回は模範図(正確とは言ってない)を与えるので、皆さん自身でベストな図を描いて見てください。

 

 

【問題】難易度:★★★★★

 AB=11 cm、AC=9 cmである三角形ABCがある。辺BC上に点Hと点DをB→H→D→Cの順になるように取ったとき、角AHB=90°、角BAD=60°、角CADは角DAHの2倍になったという。

この時、BHの長さはCHの長さの何倍か?

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 【解説】↓

いい感じの図は描けましたか?

この問題に関しては私もかなり苦労しました。というか解き方を思いつくまではクソみたいな図を描いていました。。。

不親切なことに、具体的な角度も辺鄙なところにある60°しかわかっていません。(もっと言えばBCの長さもかなり中途半端な値になります。というか算数だけの知識では値は出せません。しかし比は出てしまうらしいです・・・)

 

こういう場合は、適当に図を描いておいてから問題の本質を掴み、その論を強化できるように図を描きなおすことが吉です。

 

今回はひとまずみなさんそれぞれの図で"【鉄則その1・図は自分で描く】"を終了ということにします。

 

 

ではお次は”【鉄則その2・数値を書き入れる】”のフェーズ。

・・・と行きたいところですが、定量的な値が少なすぎてここも苦戦。残念ながら三角形ABHも三角形ACHも有名三角形ではなさそうです。

となると読み取れる定量的な情報は▲+●=60°くらいです。苦し紛れに角BAHに▲を書いておきましょう。

  

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いつもと違い、もうすでに"【鉄則その3・関連性を探る】"のフェーズ

60°ときたので正三角形の利用を思い浮かべた方(私を含む)も多いのではないでしょうか?

ここ最近の記事では正三角形の利用が多かったですしね。

 

しかしここで一度立ち止まって見てください。60°から正三角形を連想し、これを利用するとして、その後使うであろう”角CADは角DAHの2倍”という条件にうまく結び付けられますか?

 

 

結論から言うと私はうまく結び付けられませんでした。となると発想を変えないといけません。

▲+●=60°とはつまり、▲と●はセットで考えて初めて効力を発揮すると言うことを意味します。と言うことは角CADにつけた2つの●に対しても一つずつ▲を添えてやらんといけないのです。つまり▲+●のペアが3つ=180°(直線)と言うことを利用するのかな?となります。

 

しかしここで下の図のように複数の直線の選択肢が考えられます。(DA、HA

の延長線も考えられる事を失念していました。)

 

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どの直線を利用するのが吉か、悩ましいところです。

3つの▲のうち、1つは三角形ABHの頂角として、残り2つはペアを作るための補助として存在しています。

 

と言うことは、もともと存在する角BAH、つまり三角形BAHを利用したくなります。

よっぽど有名な図形でない限り、新しく作るより、既存の図形の活用を考えましょう、既存の図形を使うメリットは”同じ長さが作れる”、”同じ面積が作れる”、”同じ角度が作れる”などのメリットがあります。

 

と言うことで、三角形BAHをパタンと2回折り返して3番の赤い直線を利用して見ることにしましょう。折り返した後の図がこれです。

 

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そうすると、うまい具合に新しい三角形FBCが現れました。さらに、FA=11cmと言う定量的な情報も同時に得られます。

 

ここで、FAとACの長さの情報を有効活用するために下の図のように視点を変えます。

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つまり、(三角形FABの面積):(三角形ABCの面積)=11:9=22:18

であることがわかります。ここでは後のことを見越してわざわざ22:18と書いておきます。(分数が嫌いじゃなければこの作業は不要です)

 

ここで、三角形AEFと三角形AEBと三角形AHBは全て同じ形(合同)なので下の図において、便宜的に黄色い三角形の面積は11赤い三角形の面積は7(18-11)と表すことができます。

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ここまできたらゴールは目前。元の三角形ABCだけに着目し、AHを三角形ABHと三角形ACHの共通の”高さ”としてみれば・・・

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BH:CH=(三角形ABHの面積):(三角形ACHの面積)=11:7

 

つまり、BHはCHの11/7倍とわかります。

 

 

いかがでしたか。60°ときたら正三角形を想像することは大変良いことですが、それに固執しにように常に次の選択肢を探し続けましょう。

 

 

では今回はこの辺で。お疲れ様でした。