2006年 灘中学校 11問目

こんにちは。

 

今回から実際に入試で出題された問題や、算数オリンピックで出題された問題を扱っていこうと考えています。

 

流れとしては、まず問題を提示しますので、各自鉄則に従って解いてみてください。

問題提示の次は鉄則に従った解説を泥臭く書いていきます。必ずしも美しい解放とは言えないかもしれませんが、訓練だと思ってどうかお付き合い願います。

 

さて、記念すべき第1問目は2006年の灘中学の問題です。早速見ていきましょう。

 

【問題】難易度:★★☆☆☆

次の図は、同じ大きさの正三角形を5個すき間なき並べたもので、BD:DC=1:3、AE=9cm である。この時ADの長さは何cmか?

 

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【解説】↓

 

まずはみなさん、上の図をノートにしっかり大きくかけましたか?そしてその図はある程度正確ですか?ここがスタートラインです。【鉄則その1・図は自分で描く】

 

そして、その次は何をするんでしたっけ?

そう。そうですね。【鉄則その2・数値を書き入れる】ですね。

すぐにわかるものをちゃちゃっと書き入れると次のようになります。(必ずしも次の図と同じである必要はありません)

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しかしこのままでは案の定、見難い(醜い)です・・・。情報の取捨選択をして図を見やすくしましょう。

いま問われいるのはADの長さです。しかしわかっている長さはAE=9cmのみ。よって辺AEの長さに関する情報は残しておくべきです。

さらに、辺BCにおいて 1 =①であることに注意して不要な比の記入(太線の砂時計型の部分)と記号を削除しますと次のようにできます。

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すると、三角形ABDと三角形ACFは直線AGに関して線対称(つまり同じ形)であることがわかります。よって、AD=AF=2.25cmとなります。

 

今回はそこまで難しい問題ではないので鉄則その3は不要ですし、そもそもここまで大袈裟に解く必要もないのです。しかし目的はエレガントに解くことではなくて、普遍的な対応力を身につけることです。繰り返しになりますが訓練だと思って耐えてください・・・!

 

では今回はここまで。お疲れ様でした!